或るワーキングマザーの日記

意識高い素敵なワーキングマザーには全然なれない。素敵な奥様なんてからきし無理。でもなんとかボチボチやってます。

怒らない育児から、叱らない育児を目指して、結局怒る育児になった

子育て本だとかで、色々言われる子供の育て方。

 

ひと昔前だと、怒るのと、叱るのは違う。怒るのは親の感情に任せているからダメ。ちゃんと冷静に叱らないといけないって言われていた。そういうのを見ては、感情的に怒っちゃダメなんだな。って思ってた。

 

でもそうこうしているうちに、今度はアドラー式とか叱らない育児ってのが出ててきて、単純な私は、なるほど叱るのも良くないんだな。と学習する。そう、ずっと叱らないお母さんになれると思っていた。

 

まあ、でもそんなの現実には全く無理だよね。ウチの子供がしまじろうだったらイケるかも知れないけど、私の子供は私と夫の血を引いた、やりたいことは絶対やりたい自己主張ハッキリするタイプだから。

 

最初に血を感じたのは、初めて離乳食をあげた時。10倍粥を一口食べて気に入ったらしい彼は、その日から毎日、スキあらば母が持っている10倍粥のお椀の蓋に指を引っ掛けて、渾身の力で自分の方に引っ張り続けるようになった。それを寄越せ。俺が自分で食べる。まだグーしかできない癖に、お椀を傾けると溢れることも知らず、手加減なしに引っ張るものだから、お粥を溢さないように彼の手から奪い返すのは至難の技だった。

 

そう、彼は欲望を叶えるためならどんな実力行使もためらわないタイプだ。テレビを勝手に見るので、親が棚の高いところにリモコンを隠せば、棚をよじ登る。リモコンを隠した親に怒りを感じて引っ掻いたり叩こうとしてくる。

 

何が叱らない子育てだ。無理むり、絶対無理。どうやっても棚に登るのを阻止しないとならないし、乱暴も止めないといけない。働きかけ?そんな悠長なことを言っている暇はない。そもそもそれで辞めるような息子でもないのである。

 

じゃあ、叱ればいいのかもしれないけれど、どんなに冷静に叱っても反発するばかり。むしろ怒り狂った息子が、イライラを持て余して余計な悪さをするようになった。それで、なんとなく一人っ子の息子を叱るのはフェアじゃないのかもしれないと思った。子供が一人しかいない家で、親が上から冷静に正しさを押し付けてくるのは、それはそれで息が詰まるのではないだろうか、だからこんなに反発してるのではないか?という気がして。でも痛いし、棚に登るのは棚が倒れてきそうで危ない。

 

考えあぐねた挙句、いっそ冷静さを失って怒ったほうが、彼にとって負担が少ないのでは、ということになった。モチロンこれは本人の資質によると思うんだけれど、自分の意見を言える自己主張の激しい彼には、親も自己主張として嫌なことを主張したほうが良いのかもしれない。

 

というわけで、嫌なことがあったら怒ることにした。

冷静で上からにならない自己主張は案外難しい。大人の冷静さとか、そんなの当たり前でしょ感はそれだけで、4歳にとっては上からと感じるようだ。というわけで以後何かあったら、4歳児並に大げさに痛がっては怒り、なぜ今テレビが見れないか説明した後、出来るだけ豪快に「何で分かってぐれ゛な゛い゛の゛〜〜〜。ママはもう寝るもんっ」って駄々こねてる。

 

冷静に見れば頭おかしい大人である。子育て、こんなはずじゃなかったんだけど。