前回の続き。
手術した日の夜
全身麻酔から覚めて意識が戻った時、思わず発した言葉は「なにコレ、痛い、痛い」だった。事前に痛みは10段階で表現するよう依頼されてたけど、そんな余裕は全くなかったね。もし、10段階で表現する余裕があったら100って言っていたと思う。(←
手術室から病室まではベッドで運ばれたのだけれど、あんまり記憶がない。とにかく病室まで激痛だった。
病室で痛み止めの点滴を打ってもらうと痛みはなんとか9ぐらいに落ち着いて、そのままうとうとしながら、ひたすら一晩痛みに耐えた。
尿意
明け方、ものすごくトイレに行きたくなる。導尿してるのにおかしいと思いながら、ひたすら尿意を我慢して、夜が明けるのを待つ…トイレ行きたい、トイレ行きたい、トイレ行きたい。完全に痛みより尿意が勝っている。
外が明るくなってきて、ふと寝ているベットの脇にある点滴の棒みたいなやつの下の方にかかっている導尿バッグを見ると、バッグから伸びる導尿チューブがクルッと一回転ジェットコースターのように回っており、その頂点が、結構高い位置にある。チューブの一番高い点が、私の膀胱より高い場所にあるから、尿がバッグへ落下しないんだ。そのせいで私の尿意が止まらないに違いない!
ベッドに寝転んだまま尿道バッグをかけ直してチューブがくるりと巻かないようにしようと思っても、どうもチューブに巻きグセがついてしまっているみたいで、手を離すと元に戻ってクルンと丸まってしまう。
しょうがないから、チューブの一番高い点を手で一所懸命押して、チューブに溜まった尿をバッグの方へ押し出す…そうやってできたチューブの空間にしばらくするとまた尿が溜まる。それをまたチューブを押してバッグに落とす。繰り返すうちに多少尿意がマシになってきたような気がする。
術後1日目
そうこうしているうちに、起床時間が来て、看護師さんがやベッドのリクライニングを操作して頭側を上げてくれる。スーっと去っていく尿意。ふー!助かった。体を起こしたことによって腎臓の位置が上がったんだ!!!
尿意が去るとやっぱり痛い。痛み止めを追加してもらう。人間、尿意の方が痛みより強いんだな。
痛み止めが効いてくると、余裕で耐えられる痛みになる。痛み止めすごい。しかし、昨日丸一日なにも食べてないので胃が空っぽ過ぎて気持ち悪い。吐き気が止まって歩けないと導尿のチューブを抜けずご飯が食べられないらしい。
え、これデッドロックですよね?私、ご飯食べなさすぎて気持ち悪いのに、この気持ち悪いの治らないとご飯食べられないの??詰んだ。
なんとか胃の中のゲップを全て出して、急いでナースコールして、次の吐き気がくる前に、ナースの前で歩いて見せる。やった。これで、ご飯が食べられる!
そうして運ばれてきたのがコップ一杯の重湯だった…本当にガッカリである。
この日は寝ている分には大丈夫でも、トイレに歩く度お腹の中の傷がジンジンして痛い。
つづく